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2010年 05月 24日
プライドの無い人間が嫌いだ。 反対に気品とプライドがあれば、たとえ悪人でも私は惚れてしまうだろう。 映画でも気品とプライドのある映画が好きだ。 「カサブランカ」を何回でも観たり、「モロッコ」のデートリッヒに惹かれるというのはそういうことだ。最近はそういう映画が少なくなったなと思っていたら、この映画に出会った。久しぶりにムズムズした。 実はクリント・イーストウッドの映画はもういいと思っていた。 「ガントレット」('77)以来、彼の監督した作品は10本近く見た。 が、近年はさすがに食傷気味で、「ミリオンダラー・ベイビー」('04)を最後に、見るのはやめにしようと思っていた。最近はやたらといろんな賞を貰うのも嫌だった。(別にイーストウッドが悪いわけではないのだが、ハリウッド受けする映画は好きではない) この映画は偶然観た。しかも出だしの印象はすこぶる悪かった。偏屈な爺(じじい)コワルスキーが女房を亡くし、教会で悪態をついている。息子夫婦や孫たちとは一線を画し、周りの住民とも偏見をむき出しにして交わろうとしない。こんな奴がいたら嫌だな、というのが正直な感想だった。 ところが、一つの事件から様相が変わって行く。 隣に引越して来たモン族(東南アジア系の移民)の少年が不良にそそのかされ、コワルスキーの愛車(グラン・トリノ)を盗みに来る。が、見つかり、這々の態(ほうほうのてい)で逃げ去る。そして不良に取り囲まれたその少年と姉を偶然救ったことからコワルスキーは隣家のパーティーに招かれ、一族の暖かい歓待を受けて心が少しずつ氷解し始める。(この辺りの、ぎこちなさと喜びが同居したシーンはほのぼのとして味がある) 不良達の嫌がらせは更にエスカレートして、少年の家は銃弾の乱射を受け、姉は陵辱される。報復に燃える少年をいさめ、コワルスキーは一人で不良達の館へ立ち向かう。 そして、アッと言わせるやり方で抗争を終焉させる・・・ なるほど、こんな命の使い方もあったんだなと感心した。 俺もこうした死に方をしよう、そう思った。 人は死んだら何が残るのだろう? 金や名誉ではない。 ましてや、社会的な地位や成功ではない。 その人の生き様がどんなにすばらしかったか、それだけしか記憶に残らない。 そして、それを支えているのは、気品とプライドだ。 「グラン・トリノ」のコワルスキーは私の好きな人間の一人となった。 かずま
by odyssey-of-iska2
| 2010-05-24 14:39
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