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2011年 02月 15日
![]() 人はいつ死ぬかわからない だったら、今という時間を思いっきり好きなように生きやがれ! というのが「勝手にしやがれ」('59)の主題で、撮影も編集も勝手にした(はずだった)。 だが、パワーが足りなかった。 ゴダールが本当の意味でそれを成し遂げたのはこの映画だと思う。 それくらいこの映画はパワフルで、初めて観た時の疾走感は凄かった。 ストーリーは荒唐無稽かつ出たとこ勝負という感じで、(原作はあるにはあるらしいが)きちんとした台本は無く、ゴダールが映画を撮りながら 「次はこうしよう! その次はこういうセリフを言って!」 とその場の閃きと即興的演出だけで進めて行ったらしい。 そんなデタラメさ、いい加減さ、突拍子のなさ、瞬発力に映画は溢れている。 だからいい、それまでの映画とは全然違っていて。 技術的な拙さや完成度の未熟さなど、ここではどうでもいい。 それよりもっと大切な生き生きとした感情がここには流れている。 こんなセリフがある。 「あなたは言葉で語る 私は感情で見つめているのに」 「君とは話にならない 思想がない 感情だけだ」 「違うわ 思想は感情にあるのよ」 「それじゃ本気で話してみよう 君の好きなこと したいことは? 僕も言うよ 君からだ」 「花 動物 空の青 音楽 わからない 全部よ! あなたは?」 「野望 希望 ものの動き 偶然 わからない 全部だ!」 「5年前に言ったとおりね! 私達はわかりあえない 私 何ができる? 何をすればいいの? 私 何ができる? 何をすればいいの?」 まるで詩のような言葉の奔流だ。 映画は無軌道なままクライマックスへ向かい、主人公は恋人をピストルで撃ち殺し、自分も爆弾を顔に巻いて自爆死する。 そして流れるランボーの詩の一節・・・ この映画は、青春の、その瞬間にしかできないことのビジュアライズに成功した、 ゴダールにとってもゴダールがゴダールであることをきちんと証明した映画だ。 かずま
by odyssey-of-iska2
| 2011-02-15 00:30
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