お気に入りブログ
検索
以前の記事
2022年 11月 2022年 06月 2021年 10月 2021年 01月 2020年 08月 2020年 05月 2020年 03月 2019年 11月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 01月 2018年 10月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 05月 2013年 03月 2013年 01月 2012年 10月 2012年 08月 2012年 06月 2012年 02月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 03月 2011年 02月 2010年 12月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 05月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 09月 2009年 06月 2009年 03月 2009年 02月 その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2013年 09月 11日
![]() 宮崎駿が長編アニメ制作からの引退を発表した。 私は熱心なジブリファンではないのでそれについて語る資格は無いのだが、少し感じるものがあるので記しておきたい。 ジブリのアニメを観るようになったのは、交通事故で脳をやられたFが記憶の喪失と共に多くのことに興味を示さなくなったので、子供のアニメを見せたらどうだろうと思ったのが切っ掛けだった。 それまでジブリのアニメは観たことがなかった。理由は、みんなが観るから。(私はへそ曲がりなので、みんながやることや流行りの物には興味がない) 他にも、手塚治虫が開拓したアニメならではの手法とは違って、現実を細部まで追いかけ再現しようと するやり方は逆にアニメの力を弱め、だったら実写でやればいいだろうと感じていた。 だが、実際に観たら思いの外良くて、結局10本くらい借りて観た。 最初に観たのは「もののけ姫」('97)だった。 これは力作だが肩に力が入り過ぎてる、というか、多くのものを詰め込み過ぎてて、重いと感じた。 だが、「千と千尋の神隠し」('01)は違った。そうした呪縛から解き放たれ、自由にアニメの世界の中で遊んで良質のファンタジーを紡ぎ出していた。しかも結構グロテスクなものも入っていて、単純に子供のアニメとは言い切れない大人に向けたメッセージも感じられた。 サン・テグジュペリに似ているなと思った。 そういう意味では「となりのトトロ」('88)も同様だ。(ただ、スケール感は「千と千尋」の方がずっと上だ) 「魔女の宅急便」('89)は私のようなユーミン世代にとってはどこか懐かしい。 「天空の城ラピュタ」('86)は冒険活劇でとてもおもしろいが、それ以上のものではない。ただ、「ルパン三世 カリオストロの城」('79)を経ているので、どこかくだけた遊びがある。 「ハウルの動く城」('04)は動く城(ガラクタのロボット?)は秀抜だが、物語自体はそれほど印象に残っていない。 そろそろ飽きたなと思った頃、「風の谷のナウシカ」('84)を観た。 そしてすべては最初にあったのだと強く感じた。 それほど「ナウシカ」は強烈だった。 戦争やエゴによる文明の破壊と荒廃、人間の愚かさ、自然や環境との共生、女性原理の見直し、無私の精神、日々の営みの大切さなど、宮崎駿の言いたいことのほとんどすべてはこの作品に出揃っていた。 ストーリーの展開も見事で、2時間があっという間に過ぎた。 アニメでしかできないポエジーもきちんとあった。(タイトルにもそれは込められている) 私の宮崎アニメの一推しだ。 (ついでに言えば、「紅の豚」('92)も好きだ。大人のためにつくられたアニメで、雰囲気があるので・・・) NHKのドキュメンタリーでこれまで何度かその制作の実態が明かされて来た。 結末がどうなるのかわからないまま七転八倒しながら(体力と集中力を消耗しながら)進むその創作過程はとても誠実で、職人的で、共感を覚える。 真にものつくりのあるべき姿だ。 これからはもう少し身体に負担のかからないやり方で、自由にのびのび創造の世界に遊びながら、別の形で私達に影響を与えて行ってほしい。 引退会見での言葉が好きだ。 「ぼくは自由です」 かずま ![]()
by odyssey-of-iska2
| 2013-09-11 23:44
|
ファン申請 |
||