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2020年 03月 04日
コロナ騒ぎで展覧会やイベントの開催が皆消えた。 代わりに、本を読む時間や観逃した映画のDVDを借りて観る時間が増えた。 エネルギー保存の法則である。 「グリーンマイル」('99)を観た。よかった。 私はホラー小説やホラー映画が苦手で、だから原作のスティーヴン・キングの本は読んだことがない。なのに、映画を観るのはこれで3作目だ。 (他は「スタンド・バイ・ミー」('86)「ショーシャンクの空に」('94)) 「ショーシャンクの空に」については https://odyssey3.exblog.jp/25914094/ この3作は幸運にもホラーではなく、小さな冒険、冤罪からの脱出、不思議な奇跡を扱っている。特に残りの2つは刑務所が主な場面だ。異常な状況設定がこの映画では逆に効いて、優しさが浮かび上がってくる。 コールド・マウンテン刑務所にある大男の黒人が送られてくる。彼は双子の幼女殺害の罪で死刑は免れないのだが、風貌とは逆にか弱く、繊細で、純粋な心を持ち、奇跡を幾つか起こしていく。それを目の当たりにして、看守たちは、実は彼は罪を犯していないのではないかと考え始める・・・ この大男のジョン・コーフィ役のマイケル・クラーク・ダンカンが真に適役だ。 どこかヌボーッとして、態度もオドオドしているが、奇跡を起こす時は低音の響きの良い声でシンプルに話をし、皆を驚かしていく。このギャップがいい。 また、看守主任ポール・エッジコム役のトム・ハンクスもぴったしだ。 監獄ものにしては珍しく、一人の囚人と一人の看守を除いては皆善人で、どこか温かい気持ちにさせてくれる。 死刑の2日前、過ちを犯そうとしている自分に疑念を抱くエッジコムは、コーフィに逃げることを勧めるが、彼はそれを拒絶し、逆にエッジコムを慰め諭す。 ここに来て立場は逆転する。ジョン・コーフィ(J. C.)は神の使いとして数々の奇跡を起こした後、愚かな人々の手で電気椅子で処刑され、天国へ行く。 残されたエッジコムは108歳になり、奇跡で生き返ったネズミのMr.ジングルスも60歳を超えたが、神の罰で死ぬのはまだ先だろうと思う。 観終わってスティーヴン・キングはやはり大したストーリーテラーだと思う。 1935年の大恐慌時代の刑務所を舞台に、キリストの話を下敷きにして、よくこんなファンタジーを作れたものだ。(結果を知れば、なんだと言うのは簡単だが、それを紡ぎだすのは大変な作業だ) そして私もエッジコムのように、老ぼれてもなかなか死ねないだろうと思った。 神は死に値するだけのことを成した者には安らかな眠りを与えてくれるが、 まだ何も成し遂げていない私は、これからも長い道のりを歩くだろう。 かずま
by odyssey-of-iska2
| 2020-03-04 11:27
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